オサポ制

Initiatory System


 





※この記事は2016年5月に谷崎により書かれた記事を再編集してあります。

はやいもので今年の夏、ウフィカは3歳になります。
「ソロ魔女かつ成人済みの肉体的に女性のみ」という結構限定された参加条件であるにもかかわらず、予想を上回る数の参加希望者さんたちからのメールが、今でもたくさん届き続けています。 魔女とは箒に乗って空を飛ぶものではなく云々……なんていう聞き飽きた前置きを軽やかに飛び越えて、実践グループ、しかも「日本の魔女術探求」を掲げた、「正当な伝統カヴン」ではないウフィカに参加したいと希望する魔女さんが、まさかこんなに居たなんて。
これはとてもとても、嬉しい誤算でした。

3年という月日は、あっという間のようでいて同時に、一人の人間の人生をくるりと大転換させるに十分な時間でもあります。私事で恐縮ですが、この3年間の間に私は「歩き巫女」としての放浪の時を経て、今年はじめに故郷で娘を産み落としました。
「人を産む」という行為は想像をはるかに上回るパワーで「わたし」を変容させました。その変容の力はものすごーく多角的で、人として、女性として、魔女として、「わたし」というものの、ほぼすべての面に、容赦なく働きかけました。

この体験そのもの、そして、すでに始まりつつある「人を育む」という行為もまたおなじく、不可逆的変容力で「わたし」にはたらきかけ、またその体験はかけがえのない巫女修行となることと予想しています。 これらのわたし個人の人生の体験の中で得られた、そして今後得られるであろう呪術と祈りに関する閃きもまた、今まで通り余すことなくウフィカの中でシェアしてゆきたい。
そしてウフィカのすべての巫女たち自身のかけがえのない人生の中で、女として魔女として巫女として積み重ねられてゆくであろう経験と知識も同じように、皆で分けあい混ぜあいしていってもらいたい。 そんな願いのもと、このたびウフィカのシステムを再検討してゆこうと思い立ちました。具体的な新システムは以下の2つです。

新システムその1 オサポ制度

◼︎オサポ制度とは?
参加希望の連絡をもらった時点から、ランダムに四人のオサポのうちの誰か一人が割り当てられます。オサポの語源はアイヌ語のお姉さん「サポ」です。オサポさんは師匠やイニシエーターのような大それたそれではなく、あくまで先輩のお姉さんとして、優しくしなやかに、新人さんのその後のウフィカ活動のお世話役や、魔女生活の良き相談役となってくれます。 オサポ役をしてくれる四人のメンバーは、ウフィカ最初期から参加してくれている巫女さんたちです。谷崎の私生活諸々のことを気遣って、彼女たち自ら新システムについての提案をしてくれたことがきっかけで、今回のリニューアルが実現しました。

新システムその2 組み分け制度

◼︎組分け制度?
四人のオサポさんはそれぞれ自分の組を自由にオーガナイズしています。組の活動内容は、水曜拝火やスカイプお話会、そしてウフィカの物語とあそびうたの伝授や獣使いの練習などなど、おおまかな内容は全ての組で違いはありませんが、オサポはウフィカの巫女である以前に、独立したソロ魔女ですから、それぞれの組は自ずとそれぞれのオサポさんのカラーが反映されたものとなります。誰がどの組に配属されるかは、女神のみぞ知る完全に運と縁!参入希望のメッセージを受け取った時点でランダムに割り振られます。

◼︎組の紹介

・シサム組
シサムとはアイヌ語で良き隣人のことです。担当のオサポが植物好きなのでハーブや薫りのことになると熱くなってしまいますがお許しください。ご縁ある方に緑の力をお伝えしたいと思っています。

・ノチウ組
ノチウ、それは星。はるか昔から人々の道標となってきた星々の輝き。惑星とリンクする私たちの身体。古くから語り継がれてきた大切なことを心と身体で再度見つめ直す、そんな時間を一緒につくっていきたいと考えています。おばあちゃんの知恵袋を目指すオサポです。

・イメル組
イメルとは雷。音や光、香りや衝撃のような直感を大切にします。オサポは科学と魔法のはざまを泳いでいます。

・イフンケ組
イフンケは子守歌を意味します。暗闇が怖くても、優しく響く歌があれば大丈夫。ここのオサポは、歌や手遊びを楽しんでおります。

以上のシステム変更に伴い、参入希望の連絡は今後メールではなくTwitterのDMを通してのみの受付とします。万が一メールで連絡をいただいたとしても、当たり前のようにしれっと放置されてしまいますからどうかお気をつけください。
既にウフィカメンバーの巫女さんたちは、どれでも好きな組を選んで所属することができます。

火を起こし、火を囲み、戯れ、語り、歌い、踊り。その肌に名もなき神の視線を感じる夜を、人類ははるか古の頃より知っています。それは人がヒトである所以のような、根源的な記憶の一つであるといえるでしょう。

ウフィカがこれからも、そういう源泉的体験の、時代や地域を超えた魔女術探求のきっかけを産む場でありつづけられたらいい。学問や教養や知識や伝統だけではない、もっと血肉の通った、「いまここ」を生きるための、愛する人を癒し守るための、「現実的呪術」をみんなで産み育むための、そんな場所になればいい。女神の子宮のような、居心地のいい巣のような、そんな場所になればいいなと心から願っています。




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